酪農地帯の地域課題を解決する
再生可能エネルギーの地産地消

プロジェクト #006
北海道釧路市阿寒町
マイクログリッド事業

酪農地域の再生可能エネルギー促進と
レジリエンス強化

釧路市阿寒町は酪農が盛んな地域であり、釧路市は、2014年に農林水産省からバイオマス産業都市として認定され、市内でのバイオマスエネルギーを活用した事業を検討してきました。その中で、阿寒農業協同組合では、再生可能エネルギー導入促進策となるだけでなく、観光客へのイメージダウンにもつながる家畜糞尿の臭気対策ともなり得る、牛糞尿を活用したメタン発酵バイオガス発電事業を進めてきました。
また、近年酪農家の集約が進み、酪農施設の大規模化による電力依存が高まる中、自然災害の激甚化や件数の増加を受け、酪農業への影響緩和や、地域のレジリエンス強化の一環として非常時の電源確保が重要な課題となっていました。

  • 地域の防災対策(非常時の電力確保)
  • 牛糞尿の臭気対策
  • 脱酸素への貢献

既存配電線網を活用して
大規模停電時に地域で
独立した電力供給を行う
地域マイクログリッドの構築

エコロミでは阿寒農業協同組合から相談を受け、既存配電線網を活用して大規模停電時に地域で独立した電力供給を行う地域マイクログリッドを構築すべく、2019年に経済産業省「災害時にも再生可能エネルギーを供給力として稼働可能とするための蓄電池等補助金」を活用し、北海道電力ネットワーク株式会社、釧路市の協力の下、事業計画を作成しました。
さらに2020年には事業会社である株式会社阿寒マイクログリッド設立を支援、2021年および2022年には経済産業省「地域共生型再生可能エネルギー等普及促進事業費補助金」を活用し、プロジェクトを推進すると共に、マイクログリッドを構成する設備である蓄電池設備、太陽光発電設備、EMS(エネルギーマネージメントシステム)の導入を行いました。

地域に役立つ
エネルギー環境を
共に創りたい。

阿寒農業協同組合
地域対策室 室長

田中 義幸 様
2019年3月12日、私は東京で開催されたNEDO-ADEMEワークショップに出席していました。「JA阿寒バイオガスエネルギーによる地域自立化システムFS事業」の発表をしていた時に、「地域マイクログリッド構築支援マスタープラン作成事業」の事を知りました。
折しも2018年に北海道で発生したブラックアウトから半年後でした。この事業に応募して酪農家が安心して生産できる地域エネルギー環境を創りたいと思い、早速その場でJA阿寒の太陽光発電所建設でお世話になった建設会社に電話を架け相談したところ、紹介して頂いたのが(株)エコロミさんとの出会いでした。エコロミさんの誠実な対応と的確な仕事により地域マイクログリッドが完成したことは感謝に堪えません。これからも地域エネルギーの仕組みを共に創っていきたいと思います。